成果報酬の営業は時給いくら?架電数とアポ率で決まる換算の式と、損益分岐
成果報酬の営業の時給は決まった額ではなく、「1時間あたりの架電件数 × アポ率 × 商談が実施される割合 × 1件の報酬」で決まります。報酬が商談1件の実施につき30,000円の案件なら、時給1,200円に相当するのは、稼働25時間につき1件の商談が実施されるペースです(30,000円 ÷ 1,200円)。
この記事は、完全成果報酬の営業を副業で考えている人が、時給制と比べて割に合うかを自分の数字で試算できるように書いています。アポ率は公的な統計を確認できなかったため、仮の数字を置いた計算例です。報酬単価には、外注ドットコムの営業パートナー募集資料(2026年10月)の案件例①を使います。報酬額・成果条件は案件ごとに設定され、収入を保証するものではありません。
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時給換算は「報酬の合計 ÷ 稼働した全時間」
成果報酬の時給は、1か月に受け取った報酬の合計を、その月に使った時間の合計で割って求めます。成果が出なかった時間も、稼働時間に数えます。
完全成果報酬型は、獲得したアポイントで商談が実施されたときに報酬が発生し、受注の有無は条件になりません(外注ドットコム 営業パートナー募集資料、2026年10月)。そのため、時給は次の4つの数字の掛け算に分けられます。
| 数字 | 内容 |
|---|---|
| ① 1時間の架電件数 | 電話をかけられる件数 |
| ② アポ率 | かけた件数のうち、アポイントになる割合 |
| ③ 商談の実施率 | 獲得したアポイントのうち、商談が実際に行われる割合 |
| ④ 1件の報酬 | 商談1件の実施で発生する額(案件ごとに設定) |
時給換算 = ① × ② × ③ × ④(架電している時間だけで計算した場合)
この記事では電話でのアプローチを例にします。メールなど別の手段を使う案件では、①を「1時間にできるアプローチの件数」に置き換えてください。
1時間の架電件数は、12〜15件と15〜20件に分かれる
1時間の架電件数は、前提とする1件あたりの所要時間で変わります。公開されている解説は、次のように分かれています。
| 情報源 | 1時間の目安 | 前提 |
|---|---|---|
| 株式会社ドリームソリューション(2023年1月30日公開、2026年8月7日更新) | 12〜15件 | 会話や履歴入力を含め、1件4〜5分かかる場合。業界共通の基準ではないとし、自社の記録から平均所要時間を出して決めるよう勧めている |
| インサイドセールス株式会社(KIZUNA SalesFlow)(2026年3月1日公開、2026年9月15日更新) | 15〜20件 | 通話が平均2〜3分、不在や切られた電話の処理が1分 |
同じ1時間でも、会話の長さや不在の多さで件数は変わります。この記事の計算では、12件・15件・20件の3通りを置き、実際の件数は始めてから自分で記録して確かめます。
アポ率は「何を母数にするか」で数字が変わる
アポ率は、割り算の母数を決めないと比べられません。「かけた件数」を母数にするか、「相手が出た件数(有効架電)」を母数にするかで、同じ成果でも数字が数倍違って見えます。
KIZUNA SalesFlowの解説(2026年9月15日更新)は、100件かけて相手が出た件数が30〜40件程度ということも珍しくないと、現場の経験談として書いています(統計値ではありません)。この記事では「かけた件数」を母数にします。
アポ率の数字も、公的な統計は確認できませんでした。同じ解説は、アポ率1%と1.5%を仮定の例として置き、1日80件なら0.8件・1.2件のアポになると試算しています。平均値として示されたものではありません。この記事でも0.5%・1%・1.5%を仮置きの数字として使い、0.5%は低めの場合として当社が置きました。
もう1つ、完全成果報酬型で報酬になるのは「商談の実施」です。アポイントが取れても、商談が実施されなければ報酬は発生しません。③の実施率は、案件の運用(クライアントの日程の取りやすさなど)にも左右されます。
試算:報酬30,000円の案件で、時給はいくらになるか
外注ドットコムの募集資料(2026年10月)の案件例①は、法人向けサービスのアポイント獲得で、商談1件の実施につき30,000円です。これを④に置き、まず③を100%(取ったアポイントがすべて商談になる)、稼働時間を架電の時間だけとして計算します。
| 1時間の架電件数 | アポ率0.5% | アポ率1% | アポ率1.5% |
|---|---|---|---|
| 12件 | 1,800円 | 3,600円 | 5,400円 |
| 15件 | 2,250円 | 4,500円 | 6,750円 |
| 20件 | 3,000円 | 6,000円 | 9,000円 |
たとえば15件・アポ率1%なら、1時間で0.15件のアポイントが取れる計算です。0.15件 × 30,000円 = 4,500円になります。
この表は、商談の実施率100%・架電時間だけで数えた、この計算の中でいちばん条件のよい見え方です。実際には、次の2つで下がります。
- 取ったアポイントがすべて商談になるとは限らない(③)
- 稼働時間は架電だけではない(第6章)
15件・アポ率1%の行で、仮の数字を重ねてみます。次の70%と6割は、計算のために当社が置いた数字で、実績や相場ではありません。
| 条件 | 時給換算 |
|---|---|
| 商談の実施率100%、架電時間だけで計算 | 4,500円 |
| 商談の実施率を70%にする | 3,150円 |
| さらに、稼働時間のうち架電が6割とする | 1,890円 |
同じ案件でも、置く数字で時給換算は数倍動きます。自分の数字は、始めてから実績で直す前提で置きます。
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時給1,200円に届く分かれ目は「25時間に1件」
時給制の仕事と比べるために、基準の時給を置きます。インサイドセールスラボの解説(2026年1月8日公開、7月22日更新)は、在宅テレアポの時給制は時給1,000〜1,500円程度、完全出来高制の平均は時給1,000円前後が一般的としています。記事に出典の記載はなく、筆者の目安です。ここでは計算しやすい1,200円を基準にします。
報酬が30,000円なら、時給1,200円に相当するのは、1時間あたり0.04件の商談実施です。逆から言うと、稼働25時間につき1件の商談が実施されれば、時給1,200円になります。
| 副業に使える時間 | 25時間にたまるまでの期間 |
|---|---|
| 週5時間 | 5週間 |
| 週10時間 | 2.5週間 |
週5時間で動く場合、1件の商談が実施されるまでに5週間かかるペースが、時給1,200円の水準です。裏を返すと、ペースが少しずれるだけで、1か月(約20時間)に1件も出ない月が起こりえます。
時給制は、成果が出なくても働いた時間の分は支払われます。完全成果報酬は、成果が出なければ0円です。そのかわり、成果が積み上がった月は、時給換算が時給制の相場を上回ることもあります。どちらが得かは、稼働できる時間、報酬の単価、自分のアポ率で決まり、一概には言えません。
収入の見方については、次の記事でも整理しています。
時給に入れ忘れやすい時間
計算を現実に近づけるには、架電以外の時間も稼働時間に入れます。営業パートナーの仕事の範囲には、顧客の課題のヒアリングや、商談日程の調整とクライアントへの引き継ぎも含まれます(募集資料、2026年10月)。電話する先の確認、通話内容の記録なども加えた全体の時間で割ると、時給換算は下がります。第4章で「架電が稼働の6割」と置いたのは、この分を見込むためです。
自分で案件を探す働き方では、探す時間も分母に入ります。募集資料は、案件探しに追われて収入が安定しない状況を、独立した営業が当たる壁の1つに挙げています。外注ドットコムから案件の紹介を受ける場合は、案件探しの時間を分母に入れずに済みます。
向いている人・向いていない人
件数・アポ率・商談の実施率を記録して、数字を見ながらやり方を直せる人や、本業などの収入があって成果の出ない月があっても生活が立つ人には、成果報酬の形が合います。毎月決まった額の収入が必要な人や、短い時間で確実に稼ぎたい人は、時給制のほうが計算が立ちます。
外注ドットコムの営業パートナーの場合
外注ドットコムは、営業パートナーに法人向けインサイドセールスの案件を紹介します。契約は業務委託で、雇用ではありません。原則フルリモートで、副業・兼業は歓迎されています。商談とクロージングは原則クライアントが担当します。報酬は完全成果報酬で固定給はなく、報酬額・料率・成果条件は案件ごとに設定され、面談で案内されます。
- エントリーフォームから、経験や希望を送信する
- 担当者からメールまたは電話で連絡が入る
- 面談で、経験や希望に合う案件を相談する
- 業務委託契約を結び、稼働を開始する
営業に意欲的に取り組め、基本的なビジネスコミュニケーションができる方なら、営業経験が浅い方も、案件によっては応募できます。
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よくある質問
成果報酬の営業の時給は、いくらくらいですか。
決まった額はありません。1時間の架電件数、アポ率、商談の実施率、1件の報酬の掛け算で決まります。報酬30,000円の案件例に仮の数字を置くと、約2,000円から9,000円まで(第4章の表の範囲)、仮の補正を重ねると2,000円を下回る場合も出ました(第4章)。報酬額は案件ごとに設定され、収入を保証するものではありません。
テレアポのアポ率の平均は、どれくらいですか。
公的な統計は確認できませんでした。解説記事には、1%や1.5%を仮定の例として置いたものがあります(KIZUNA SalesFlow、2026年9月15日更新)。商材やリストの質、母数の取り方で変わるため、自分の実績で確かめます。
週5時間の副業でも、成り立ちますか。
報酬30,000円の案件で時給1,200円に相当するのは、25時間に1件の商談実施です。週5時間なら5週間に1件のペースで、1か月に1件も出ない月があり得ます。収入の波を許容できるかを、先に確かめます。
参考にした資料
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外注ドットコムの営業パートナーは、固定給のない完全成果報酬制です。売る案件は外注ドットコムが紹介し、商談と受注はクライアントが担当します。あなたが獲得したアポイントで商談が実施されたら報酬が発生します。報酬は案件ごとに設定されます。
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